第41話

第41話

「んじゃ、ミナト…俺そろそろ帰るよ。」

「…あ、もうこんな時間かぁ、、」


リュウとの時間は、あっという間に過ぎる。


「また、来るから。無理はするなよ!」

「……う、うん。」



"また、来るから"


なんだろう…この"感覚"。。

リュウとの、別れぎわ…なぜか、

凄く悲しくなってしまう。


…「ねぇ、…リュウ。もう少し…居て?」


「んー。でも、もう面会時間ヤバいし…。」


「……そ、そうだよね。。…ゴメンね。」


リュウを、困らせてしまった。

僕って、けっこう我が儘なのかも…。


「じゃあ、またなミナト!」

「うん、気を付けて帰ってね!」



…病室に、一人きり。



それにしても…何度、考えても思い出せない

リュウとの、記憶。。


いくら頭を、打った…とは言え。

なぜ…ここ最近の、記憶だけが…

思い出せないんだろう…。


主治医の先生が…言ってた。

「もしかすると…"思い出したくない"

何かがあって、自分で…

記憶を閉じ込めている、可能性もある。」


……いったい、僕は

どんな記憶を閉じ込めているのだろう?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る