第73話
「どのみち埋まってるしな。俺」
じっと見つめてくる加奈子に苦笑いを向けて、俺は自分の足に指を指した。
しっかりと砂が掛けられてるせいで、砂を除けんかったら足は抜けそうにない。
「ふふ。お城でも作る?」
加奈子は楽しそうに口もとを押さえて笑いながら、膝をついて俺の足にかかってた砂を除け始めた。
「アホか。作らんわ!!」
「名倉さんたら、負けず嫌い」
「何が負けず嫌いやねん」
「意地張ってないで、私と砂で愛のお城を作りましょう?」
「愛のとこだけ強調すんなや」
わけわからんなこいつ。
天然なんか、計算なんか全然わからん。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます