第69話

慌ててあらゆるところを隠し始めた山崎に嘘やってことをサラッと告げた。




「もう! 名倉の変態!」




そんな俺にムカついたんか、山崎は頬を赤く染めて叫びながら俺に砂を掛けてきた。





埋める勢いで俺の足に砂を掛けてくる山崎に、俺も埋まらんように負けずと足を動かす。




「ちょ、止めろや。いつから山姥から砂かけババアに進化したん?」




「なにそれ! 名倉なんて1日中、日光浴してギャル男になればいいよ!」




「は?ギャル男?」




山崎が言った言葉に俺は思わず抵抗を止めた。




ギャル男か……。




ちょっとええやんけ。




真夏のギャル男とかギャルに持てそうやし。




いや、やっぱりあかんな。







俺の爽やか好青年のイメージが崩れる。





なんてことを考えてる間に、俺の足はサラサラでふわふわな砂の中に埋まって見えんくなった。

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