第47話

「あの人美優ちゃんのお兄さんに似てるの?」




「うん。むしろ本人。」




お兄ちゃんと私を交互に見比べて聞いてきた加奈子ちゃんにそう言い返す。




お兄ちゃん……やっぱりホストに戻ってたんだ。




このまま、ホスト街道まっしぐらなのかな?




あのドラマみたいに、学校も辞めてカリスマホストになるって言い出したらどうしよう?




そう考えたら不安になってきた。




「やっぱりそうだよね?やったね!みーちゃん。証拠ゲットだよ!」




項垂れる私に凛?ゃんは嬉しそうに言う。




確かに凛ちゃんの言う通りだ。




これって決定的な証拠をゲットてやつだよね?




落ち込んでいる場合じゃない。




止めるなら今しかないもん。





「お兄……っ!」




そう決心した私は親衛隊と話し込むお兄ちゃんのもとに駆け寄った。




「げっ!美優!お前どうしてここに……って何だよ、その格好。」




お兄は急に現れた私に心底嫌そうな顔をする。

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