「やっぱり。ホストだったんだ。」

肩を震わす私の横で加奈子ちゃんが納得した様子で、小さく呟く。

「加奈子ちゃんは気付いてたの？」

「薄々ね。」

そう聞いた私に加奈子ちゃんは、ウインクをしながらチラッと舌を出して笑った。

「ねぇ、みーちゃん。あのホストさんってみーちゃんのお兄ちゃんに似てない？」

「え？お兄？」

凛ちゃんに聞かれて再びホストさんに視線を戻す。

「お前らやる気あんのかー！新入りー！」

そう叫びな?ら、髪の毛をクシュッと弄って笑みを浮かべるホストさん。

似てるもなにも……。

「何が新入りだ真辺翔平！」

「偉そうに言ってんじゃねーぞ。真辺翔平！」

「ちょっと売れてるからって生意気だぞ真辺翔平！」

「本名をフルネームで呼ぶな。」

……本人だ。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい