第40話

「……え?」




加奈子ちゃんの一言に凍りつく。




そうだよ。




「年齢確認をされた時のことを全く考えてなかった……っ!!」




「みーちゃん……。」




凛ちゃんが髪の毛を耳に引っ掛けながら苦笑いを浮かべる。




「どうしよう?」




入ったところで確認されちゃったら終わりだし。




そもそもオーナーとオレンジ頭のホストさんに顔がバレてるんだもん。




確認云々の前にバレちゃうかも知れない。




諦めるしかないのかな?




「どうするの……?」




加奈子ちゃんが腰に手を当てて困り果てた顔をする。




こうなったら、お兄ちゃんを電話で呼び出し……たところで、はぐらかされるだけだ。




きっとお兄ちゃんのことだから、




『友達と遊んでただけだって。気をつけっから。』




で終わらせると思うし。




やっぱりホストをしている証拠を掴まないと。




でも、どうすることも出来ないし……。




2人にこれ以上迷惑をかけたくない。

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