最終章 先生との未来
【1】
両想いの果て①
後夜祭の時に「好き」だと言ってくれた河原先生。
夢みたいで、現実味がなくて……でもほんの少しだけ、浮かれていた私。
しかし、『それっきり』だった。
あの時、好きだと言われてからは
一切何もなく。
2人で話す時間があるわけでもなく。
もうずーっと、忙しそうにして……話し掛けるタイミングすら与えてくれない。
「はい、じゃあ前から予告していたけれど。今日のロングホームルームは学期末の個人懇談の続きを行う。前回やっていない人から順に面談をしていく。部活が忙しい人から優先だ。……つーことで、平澤。ボランティア部のお前は最後で良いか?」
「…………はい?」
何の前触れも無く呼ばれた名前。
何故、ボランティア部が最後だと決めつけられているのだろうか。
失礼にも程がある。それ遠回しに『ボランティア部は忙しくない』と言っているようなものだ。
なんて。そう思う反面、これはチャンスだと思った。後がいないなら、時間がかかっても大丈夫。
河原先生から『好き』の真相を聞き出してやる。心に、そう決めた。
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