文化祭

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 良い天気。

 晴天、文化祭日和。



 いつもの制服に、青色の『文化祭実行委員』と書かれた腕章を付けて。朝早くから、大忙しだ。



「平澤、おはよ」

「河原先生、おはようございます」



 同じく、いつものスーツに青色の『文化祭実行委員』と書かれた腕章を付けている河原先生。その姿に微笑みが零れる。



「お揃いですね」

「……それ付けていると忙しいからな。問い合わせとか色々あるから。覚悟しておくように」

「………覚悟って。先生が私を指名したくせに」

「残念ながら俺がお前を指名したことと、忙しいことは関係無いな」



 そう言って先生も微笑みながら私に背を向けて


「……でも俺、お前を指名して良かったと凄く思っている。今日1日、頼むな」


 小さく、囁くように呟いて……生徒会の方に歩いて行った。



「………」



 思わず、目に涙が滲む。


 もう、駄目だ。河原先生のことが本当に、本当に……大好きで、感情が抑えられない。

 先生の言葉1つで感情が揺れ動き、どうしようもない。




 涙が零れる前に体育館を後にし、人気の少ない校舎側の最終チェックを行いに向かった。




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