3
「1位、白! 2位、白! 3位、赤! 4位、赤!」
「はいっ」
忙しい。得点係は私が思っていた以上に忙しかった。
ふと思ったけれど、係の人数が少ない気がする。応援係のように各学年から2人は必要だと思う……なんて、今更どうにもならないことを頭の片隅で考える。
「平澤、前の競技の点数を反映させるぞ」
「はい。赤にプラス12、白に18です」
「よし……大川、得点板を赤は84点。白は76点に変更」
「はい、先生」
忙しすぎて、先生のことを意識している場合じゃない。
だから、逆に良かった。
暇な時間が多いと、どうしても目で追って気になってしまうから、忙しすぎるくらいが今の私には丁度良い。
河原先生も、至って普通。
ただの先生と生徒。
「……」
しかし、せっかく河原先生が担当の係になったのに、全く進展しなかった。
私の前までの勢いはどこに行ったんだろう?
自分のことなのに。
そう思うと何だか笑えてきて、どうしようもない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます