体育祭
1
「うっわ。菜都、何その顔」
「何があったの!?」
体育祭当日。
いつも通り3人で学校に向かうために待ち合わせをしていると、私の顔を見た2人がそんな声を上げた。
「………」
昨日、全然眠れなかった。
色んな感情が湧き上がりすぎて、何で涙が出るのか分からなかったけれど。多分、柚木先生にキスをされたのが辛かったのかな……なんて客観的に自分を見る。
帰ってから泣いて泣いて、泣きじゃくって。もう何に対して泣いているのか、自分で分からなくなっても泣き続けた。その結果、今の私は、目がめちゃくちゃ腫れている。
「誰かに殴られたとかじゃないよな!?」
「違うよ。大丈夫、何も無い」
「何も無いわけないじゃん……!!」
私を心配してくれる優しい幼馴染2人。
しかし、例え幼馴染の2人でも柚木先生のことは言えない……。
小さく首を振って黙り込んでいると、愛理と圭司は顔を見合わせ、2人して首を傾げた。
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