第20話
昼休みお弁当を食べていると循環器病棟から同期の芦田由芽がアタシの隣に座った。
「かのん、今日日勤なんだ?」
「そうそう由芽も?ねえ由芽って循環器長いね?」
「うん、まだ部署移動は言われてない。かのんも消化器外科だけだよね。」
「うん、でも今更循環器に行けって言われても困る。心電図を読める自信がない。」
由芽は、「それは困るから来ないで?」と笑いながら言った。
「そう言えばね?うちの循環器、外科も入れるらしいよ?」
「え?心外を?うちの病院循内の医者しかいないのに?」
「だからあの循環器医療センターから心外のドクターが来るんだって。」
「ふうん、そうなんだ。」
由芽は溜息をつく。
「誰も心外の術後管理なんて出来ないのにどうするつもりなんだろう。」
「やっぱりそれは循環器経験があって心電図も読めるスタッフに白羽の矢が立つよねえ?」
アタシはそう言って由芽を見た。
「止めてよ!アタシそうなったら辞めるから。」
由芽は本気で嫌がっていた。
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