第15話

サツキは部屋のカードキーを入れて玄関ドアを開ける。

そしてアタシを中に入るように促した。



アタシが玄関の中に入るとドアは静かに閉まった。



「いらっしゃい。」



サツキの声が静かにアタシの耳元で響いた。



「サ、サツキ嘘だよね?」



「ウソ?何が?」


サツキは靴を脱ぐと部屋の中に入っていく。

アタシも急いで彼の背中を追う。




「だから、その、さっきの話。」


リビングのソファーに鞄を置くとサツキはアタシに振り返る。



「ウソじゃないよ?なんならゴミ箱見てみる?夕べの残骸が……」



それを聞いてアタシは自分の身体から冷や汗が出るのが分かった。



アタシは大袈裟にも足の力が抜けてその場に座り込んでしまった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る