第57話

「…だから、なに?」



「え…?」



「君がどんな考えで此処に来たのかはよく分かった。大学に帰った方が良いよ。俺はもう知らないから。」



そう言って俺は彼女の指導係を辞めた。




―――…





「だーから言っただろうが、罪な男だね。」



その夜冬弥と近くのショットバーに来ていた。



「…野宮さん、お前に任せたらダメか?」



「えー?あのコ俺の言う事聞くか?律だから聞いてたんじゃないのか?腕がどうとか言い出すぞ、彼女。」



俺は溜息をつく。



「で、その衝撃的な告白の後彼女は何処に行ったんだ?」



「分からない、院内からいなくなっていた。」



「は?なんだ、なんだあ!?クビにしろ。」



「…お前が言うな。」

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