第39話

「大丈夫なわけない、はながいないと。」


律はアタシを自分に引き寄せると唇を重ねてきた。


…こういう事するのなんだか久しぶりかも。


少し冷たく感じた律の唇に熱が帯びてくるのが分かる。


でもそれはすぐには離れなくて…


「んっ?」


アタシはちょっとビックリして律の胸を押す。


だってここはアタシの実家なのに。

いつ母が帰って来るか分からない。


アタシは思いきり律から離れる。



「な、どうしたの?」


アタシが少し息が上がったままそう言ったけど、彼はアタシを見つめるだけ。



「律?」



「無理…こんな生活。」


律はまたアタシに触れてきた―――。

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