第10話

「…まあそんなこと俺の知ったこっちゃないけど?お前に参考にでもなれば良いと思ってね。」


冬弥の言葉に俺は返事をしなかった


そんな真実かどうか分からない話に心が動かなかった


「ああ、それとも余計なお世話かな。自分は結婚して子どもも時期生まれる、病院も継ぐし幸せいっぱいだもんな?今更本当の親なんか…、」



「冬弥。」


俺は冬弥の言葉を遮る


「なんだよ、」



「他人の俺を詮索する暇があるならカテに目を向けたら?毎回手技が危ないってコメディカルからクレームがきてる、患者を殺す気か?」


俺は雑誌をテーブルに置くと医局を出た


閉めた後、中で衝撃音が聞こえた


俺と冬弥以外に医師がいなくて良かったと思った



俺も性格の悪さには自覚があるから冬弥くらいどうってことない

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