第82話

成宮君にさっき教えて貰った通りに問題を解いていく。




問題を解き終わったら、2人っきりの時間が終わちゃうと思うと、少し寂しい。




そう思っていたら……。




「……ご褒美あげよっか?」




問題を解いていく私を見ていた成宮君が、急にそんなことを言ってきた。




「ご、ご褒美?」




「うん。ご褒美……」




いやー!素敵過ぎるっ!




成宮君から貰えるならアメでもガムでも宝物だよ!




「欲しい…! 頂戴っ!」




いっそのこと俺をあげるとかだったらいいのに……!





「問題を解き終わったらね?」




「承知しました!」




ご褒美! ご褒美……!




ご褒美の嬉しさにテンションが上がった私はスラスラと問題が解けていく。




「ははっ。山崎さん、ご褒美があると燃えるタイプだね」




成宮君はそんな私を見てクスクス笑う。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る