第61話

え?か、可愛い?!




成宮君の口から可愛いって!




「そ、それは…いったい……」





「面白いなーってこと」




あ、なんだ。




面白い。って意味か。




ビックリした!




「そ、そろそろ、教室に行かなきゃ!」




恥ずかしくなった私は、成宮君に背を向けて歩こうとして、絶句した。




人、人、人。




下駄箱の付近に居た、あらゆる人と言う人が、私たちを凝視している。




デジャブ……デジャブだ。




生徒どころか、先生まで私たちを見てる。




「………」




言葉が出て来ない。




驚き過ぎて。

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