第60話

顔が赤いのがバレバレで、




こいつ、俺に顔を赤くしてやんのー!




って意味合いで笑ってる……わけはないよね?




「ははっ。それって計算?」




成宮君は私の顔を見て、クスクス笑い続ける。




「け、計算って……自由自在に顔色を変化させたり出来ないよ!」




成宮君たら、酷いよ。




そんなことが出来たら、私は今頃テレビに出たり、スターになってるもん。





「あ、そうじゃなくてドキドキ…とかネクタイ……とかさ……」




成宮君にそう告げられて、一気に血の気が引く。




ぎゃー!




私、また口走った……!?




「えっと、その、あのですね?それは、不可抗力と言うか……勝手に知らぬ間に……っと言うやつでして……」




「わかってるよ。もーホント可愛いなー」




成宮君は、お腹を抱えて楽しそうに笑う。

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