第4話

でも、チキンな私にそんなセクハラまがいなことが出来るわけもなく……取り敢えず手をギュっと握り締めて我慢した。




「あ、えーっと……何してるのかなー?って思って……」




緩みそうになる頬を引き締めて、教室の中にいる成宮君のもとに恐る恐る近づいて行く。




心臓がドキドキしてきた。




逃げだしたいような、抱きつきたいような不思議な気分だよ。




緊張して膝がガクガク震えそうになりながら、私は成宮君の前の席に座った。




成宮君にこんなに近づいたのは初めてで、その距離間に心臓がバクバクする。

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