「ねえ、今日は安全に帰れると深野さんは思ってる?」

そう言われて勝手に鼓動が早くなる。

そんな何かをふくんだような言われ方をされると、恋愛経験ゼロに近いアタシはどう切り抜けて良いのか分からない。

「あのままマツが送ってくれるとでも思ってた?」

「あ、当たり前じゃないですか。松木先生はそんな悪いヒトじゃありません。」

「ふうん、アイツはエラく君に信用があるんだ。そう聞いて俺は気分良くないけど。じゃあ俺は……やっぱり“りおこ”にとっては悪いヒト?」

そう言って川嶋先生はアタシを見つめてくるから動けなくなる。

彼はアタシをどうしたいのだろうか。

アタシは……彼とどうなりたいの?

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