堕天使 15
第71話
「やっと見つけた。」
突然耳に入ってきた声に顔を上げた。
その声の主なんて聞いただけで分かる。
「川嶋先生……」
アタシは鏡越しに見える彼の名を無意識に呼んでいた。
すると川嶋先生は近くまで来る。
「あ、あのパウダールーム……、」
「どうでもイイよそんなの、は。」
そう言われて言い掛けた言葉を飲み込む。
「らしくもなくあのコンビニをうろついていたんだけど……どうして逃げたの?俺の事を本当は知ってたの?」
彼はまた嘘をついたアタシに甘く囁く。
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