第87話

浦崎君は私の唇を捕える。


「……んっ!?」


背中にあるファスナーが簡単に下ろされてしまう。

て、手際がよすぎる!

抵抗する暇もなくベージュのワンピースは床に落ちる。

一瞬、浦崎君の唇が離れる。


「ちょっと我慢できそうにないかも。」


「はい?」


そう言ってもう一度キスをすると一緒にベッドに沈む。


「あ、あのここ私の部屋……、」


「何処でもいいでしょ?」


浦崎君は着ていたスウェットを脱ぐ。


ちょ、ちょっと刺激が強いんですけど。

思わず自分の顔を手で覆う。


「……いつになったら慣れてくれるんですかね?」


「そ、そんなの、」


ずっと無理なような。

浦崎君の身体に慣れるなんてこの先も無理なような気がする。

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