第83話
「浦崎君!?どうしたのっ、」
「菜々!」
私の言葉を母は遮る。
「人前でいい自分なんて振る舞わなくていいの。自然で本当の凪……君を見せてくれたら私達は嬉しいわ。」
母がそう言うともう浦崎君の涙は止まらなかった。父は急いでテッシュペーパーを差し出す。
え、今日は一体何?人生相談の日?
私だけが空気読めないオンナにまたなってる!
でも……、
両親は浦崎君の事をとても気に入ったことがすぐに分かった。
それはもう両親は彼のことを家族のように見つめていたから。
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