第79話
波久は何も言わなかった。
「あ、今は違う、昔の話だよ?」
「……そうか、」
俺のひと言で何だか周りの空気が変わってしまった。
「何歳の時?」
「え、あ、俺が小学生くらいの時かな……、波久は私立中学に入学してた。受験なんて誰も勧めなかったのに自分で決めたよね?それも市内にあるのにわざわざ寮に入ったし。」
「中学受験に興味があっただけだ。」
「小学生で?それも超難関中高一貫なのに塾にも通ってない波久は合格したのに両親が驚愕してたよね。」
「ギフテッドなんじゃねーの。」
「そういうとこだよ、波久は。そうやって普通じゃない事を簡単にやってのけるから弟の俺は勝手に人生のハードル上げられた気がしたんだ。」
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