「え……、彩、そうなの？」

志織ちゃんは動揺を隠せない表情をする。

「う、うん。本当なの。」

私は俯いてそう言った。他に言葉が出てこなかった。

「じゃあ彩の両親に会いに行くのは、」

「あ、それ俺の事。菜々、浜辺さんに言ったの？」

「あ、えと、相談に……、」

「何の相談？」

いや、すぐに聞かないでほしい。

「ふうん、そうなんだ。2人が結婚するんだ。」

志織ちゃんはそう言って何度も頷く。

「いや、だから志織ちゃんっ、……」

「彩！ダメよ！怖気ちゃダメ！」

そう言って彼女は立ち上がる。

「勢いよ!?いい？」

「浜辺さん結婚して強くなったね。」

浦崎君はそう言って笑った。

「凪、彩は逃げ腰よ！ここでちゃんと話をまとめないと、」

「分かってるよ、だから菜々の両親を味方につけるために会うんだよ。」

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