Lovesick 22

第62話

同窓会のあの夜からジェットコースターみたいな人生を送っている私。

絶対、浦崎兄弟のせいだ。


「彩さん、そんなに難しい事頼んじゃったのかしら?」


藤田先生の声で我に返る。

私は医局でいつもの彼女の雑用をさせられていた。


「あ、CT画像ROMに移しました。」


急いで手渡す。


「今日はどこかうわの空っぽいけど?」


「え、そうですかね?ちょっと考え事してましたから。」


そう言うと藤田先生は私をまじまじと見る。


「ふうん?顔の上気した感じが怪しいなぁ。浦崎先生と何か進展でもあったのかなぁ?」


……相変わらず勘が鋭い。


「特には……、それでは。」


私は後ずさりする。

すると何かにぶつかる。


「あ、す、すみませんっ、!?」


ぶつかったのは浦崎君だった。

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