第61話

「びっくりしたー、声大きいから。」


浦崎君はそう言って右耳を抑える。


「びっくりしたのは私の方です!知り合ってまだ半年ですよ?」


「……別に俺は気にしないけど?」


そういう意味じゃなくて!


「浜辺さんだって半年ちょっと?で結婚したみたいだし?」


「浦崎君、志織ちゃんに触発され過ぎです!」


私は身の置き所がない感じでオロオロしていた。


「菜々、落ち着いて。」


落ち着け?浦崎君のその落ち着きの方が怖いんですけど!?


「う、浦崎君!大事な話をする時はこういう時にしてくださいっ!と、途中とかで話すなんてっ、」


「分かった。彩菜々さん、俺と結婚してください。」


……こういう時に、って言ったから?


私、プロポーズされたの!?

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