Lovesick 8
第22話
お粥の準備をする間も浦崎先生は私の行動を監視するみたいに近くにいた。
「すごい邪魔なんですけど。」
「まぁ気にするな。」
気にするわ!風邪ひいてるのにピアス付けまくって!……コレは偏見かな。
「あ、俺リンゴ切るわ。」
そう言って浦崎先生はダイニングテーブルに置いてあるリンゴを取りに行く。
そんなの私がするから休んで欲しいんだけど。
そんなことを思いながら食器の場所を探す。
整理整頓されすぎて何処に何があるのか分からない。
初めて来たから仕方ないけど。
「あの器は何処に……」
なに?そのリンゴの皮の薄さ!?
「リンゴといったらウサギだよな、なぁ?」
そう言いながら浦崎先生の切った可愛いウサギのリンゴがお皿に並ぶ。
「浦崎先生!凄く器用なんですね。ウサギの耳がもう芸術的!」
「はぁ?菜々、お前俺を誰だと思ってんだよ?こんなの朝飯前だろーが。」
そうだった。イチゴの大きさの心臓を手術する器用さを持っている小児心臓血管外科の医師でした。
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