第18話
「……浦崎君は私が浦崎先生と会う事に何とも思わないのですか?」
そう言うと浦崎君は私を見つめる。
「2人に秘密の何かあるってこと?」
「えっ、」
その言葉に少し動揺してしまった。
「どうしたの?」
「へ、変なこと言わないでください。」
「相手は俺の兄だよ?あ……でもそういえば波久と菜々はキスしてる仲だったか。」
「あ、あれはっ、」
完璧動揺する私を見て浦崎君は笑った。
「ごめん、ちょっと意地悪した。俺は2人がどうこうなるなんて思ってないよ。だって菜々は俺が好き過ぎるでしょ?じゃあお願い。あ、波久は風邪ひくとプリンを食べたがるから。」
浦崎君はそう言って右手をヒラヒラさせて集中治療部に戻って行った。
……知らないにしても呑気だよ、浦崎君。
そんな彼は自分の兄と私を翻弄させてるなんて知らないんだろうなぁ。
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