Lovesick 26

第74話

……髪を乾かし終えた頃には浦崎君は自分の部屋に戻っていた。

1度は彼に声を掛けようかと思ったけれど激務で疲れているだろうから止めた。


彼は私を責めなかった。

きっと山本さんから他にも言われたんだろうと思うのに。


浦崎先生だって……。

諸悪の根源はだいたい浦崎先生なのに彼を心配する不思議な自分がいて。


「お願い、嫌いにならないで……。」


自然にそんな言葉が出ていた。


そして私も部屋に戻ろうとした。


だけど、


いま浦崎君を1人にするのは嫌だった。

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