Lovesick Ⅱ【完】

Lovesick 21

第60話

「苗字もちょっと珍しいから興味あってね。」

「……申し訳ないです。こんな風貌で……。」

そう言うと浦崎君は笑った。

「風貌って。あの時菜々に声掛けてたらどうなってたんだろうな、て思うんだよね。」

どうにもなっていないと思う。

「きっと挙動不審で逃げてると思います。」

「そう？それはショックかも。」

「だって浦崎君に話しかけられたら学校中に知れ渡って追求されて良いことないから。」

「せっかく大学も同じだったのに？」

「それは学部が違っているのでもし同じ大学と分かっていても親しくなることはなかったと思います。」

「……確かにね。でもまたこうやって菜々と関わりがあるって事はちょっと運命的なものを、」

「偶然です、浦崎君。」

……男の人って結構ロマンチストなんだと思った。