第59話

「……浦崎君、モテますね。」


「なに今更。俺高校の時も人気あったよ?」


確かに。

彼は充分自分の価値を自覚していた。


「そうでしたね、生徒会長してたし凄く目立っていました。」


私とは正反対の高校生活を送っていた彼。

彼を含め周りの同級生がキラキラしていて羨ましかった。


「クラスは違っていたけど俺は菜々の事知ってたよ?」


……え?


「まさか……、」


「いや、本当に。理系の女子の中でトップだったの聞いた事あってどんな子なのか見に行ったことあるから。」


「そ、そうなんですか!?」


浦崎君から意外な言葉が返ってきたからちょっと動揺する。

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