第37話

「じゃあ菜々は凪が他の女と婚約しようが結婚しようがどうでもいいって事なんだな?」


「それは……、」


浦崎先生はテーブルを叩いた。

その衝撃音で身体がビクッと震える。


「あ……悪ぃ、怒ってるとかそんなんじゃ……いや、怒ってるか。」


彼はため息をつく。


「……そんな簡単に離れようとするなら凪と別れてくれよ。」


どうして分かってくれないの?

気持ちが追いついてないことを知って欲しい、時間が欲しいだけなのに。


「浦崎先生だって結局私を急かしてるじゃないですか!私の気持ちは無視して大事な浦崎君の事を優先してっ、」


「当たり前だろ!俺は凪がっ……、」

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