Lovesick 13

第36話

「時間がない、とは?」


浦崎先生はビールを飲み干すとグラス交換のボタンを押した。


「俺は来年1年留学が決まっていて。」


「あ、そうなんですね。」


「そうなんですねってお前……寂しいとか言えねぇのかよ。」


言いませんよ。こんな複雑な思考をした先生と離れられるんだから。


「前も見た通り両親からの縁談話が多いわけよ。でも俺は留学する分ちょっと先延ばししてもらったんだけどそうなると焦点が凪に向いてるんだわ。」


「……でしょうね。」


そう言うと浦崎先生は目を丸くした。


「なんだよお前、」


「だからと言ってそのせいで私との関係を発展させたいのなら……返事はNOです。」


私は貴方たちの都合で自分の人生を決めたくない。

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