第26話

「·····それは言わないでください。」


確かに私は浦崎君と初めて一夜を過した日の記憶がない。

その時の私は一体彼にどんな醜態を見せたんだろう。


聞いてみたいけど恐ろしくて聞けない。


浦崎君も詳しく話してはくれないし·····。


「菜々?」

「あ、なんでもないです。じゃあ私は自分の部屋に戻って寝ます。」


「え?」


え?·····って?


「このまま一緒に寝ないの?」


「でも自分の部屋があるから·····、」


「まぁそうなんだけど·····、」


そう言って浦崎君は何か考える。




「ねぇ菜々。」


「はい?」


「ベッドは1つあればよくない?」


「良くないです!」


何を言い出すんだ、彼は。


「ダメ、別で眠るの禁止。」


ええっ!?


「そんなのイヤです!絶対!」

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