第77話

部屋に入るなり浦崎君に抱き締められる。


「浦崎君……、」


「疲れた、色んな意味で。」


そう言って髪を梳く。

自分でぎこちないの分かっていたけど彼の背中に腕をまわした。


「私……浦崎君に何かしちゃいましたか?」


「え……?」


「だって今日避けられたから……、」


「あ……、ちょっとしたヤキモチかなぁ。」


え……いまなんて、やきもち?

浦崎君が?


「菜々が簡単にあのオトコにポンポンさせてるから。」


「あのオトコ……ポンポン?」


「だから、こういうこと。」


そう言って私の頭を撫でる。


「あ、チームリーダーの山本さんの事。」


浦崎君は私から離れた。

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