第39話
止めないで、とかどの口が言ってるんだか。
目が覚めると真夜中。
本当にお腹が空いている。
朝から水しか飲んでない。食べるチャンスを失っていた。
隣で静かに寝息を立てている浦崎君は寝顔も美しい。
あ……、お腹が鳴る。
ちょっと本当に冷蔵庫に何かないかな。
私は彼を起こさないようにゆっくりベッドから降りる。そして寝室を出た。
暗い部屋の中を手探りでキッチンまで辿り着く。
冷蔵庫を開けるとナッツとかチョコとか沢山ある。
浦崎君お菓子好きなのかな。
いや、今はそんな事どうでもいい。何でもいいから食べたい。
すると後ろから浦崎君に抱きしめられた。
「何してるの?知らない間に居なくならないで。」
「あっ……、ごめんなさい、お腹空いて。」
私が手に取ったチョコレートは冷蔵庫の灯りに照らされていた。それを見て浦崎君は吹き出した。
……色気のない私でごめんなさい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます