第23話

大体恋愛したいとか思っていない。

いざ付き合ってみると、思っていたのと違う、全然構ってくれないとか……好き放題言われて終わる。

そもそも他人なんて自分の理想と違って当たり前だと思うんだけど。


健人は文月さんを入社した時から気に入っている。

ただ健人の性格だとクールビューティな彼女に声をかけるのは躊躇すると言う。


俺にもそんな気になる女性が現れるのか?



「遙日!」


文月さんを呼ぶ美希さんの声が聞こえた。


俺はそちらに視線を向けた。


2人が仲良さそうに話している。


目立つわけではないけれど2人は普通に綺麗だ。


だけどそれだけ。


年上に興味なんてなかった。

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