第17話

「っ……きっかけ?」


私は美希の言葉にロイヤルミルクティーでむせそうになった。


「そうよ、何でも良いのよ2人が1度でも話すチャンスの内容なんて。そこからお互いのココロがどう動くかが大事なんだから。1度でも話さない限り永遠に接点なんて皆無なのよ。」


反論できなかった。


「院瀬見くん今メガバンクに派遣されてるんだけど結構声掛けられてるみたいよ。」


……そりゃあの容姿なら年頃の女子なら先ずほおってはおかないと思うけど。


気づいたら美希は私の顔を見ていた。


「な、なによ。」


美希はひとつため息をつく。


「彼も遙日と同じで恋愛から程遠そう。モテる容姿を授かりながら他人事みたいだし。」


……恋愛は個人の自由だと思うけど。

怒られそうだから絶対言わなかった。

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