第16話

「美希、アレどういうことなの?」


私は本社の1階にあるカフェで美希を見つけるなりそう言った。


「あ、遙日何日ぶり!?」


「白々しいのよ。」


「まぁまぁそんな不機嫌な顔しない、美人さんがブスになっちゃうわよ。」


美希はそう言いながら私の左手を掴んで空いているテーブルにアイスコーヒーを置いた。


「変な画策しないでよ。」


美希は私の言葉に笑う。


「遙日、私もこの歳になって恋愛の場数はそれなりに踏んでるの。あんなたこ焼きで2人が仲良くなるなんて思ってないわよ。」


私は手元にあるロイヤルミルクティーを1口飲んだ。


「ただのきっかけよ。」

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