第9話
佐々木さんがドアを開けると、
「あ、佐々木さん迎えに来ましたよ。」
ドアをノックしたのは美希だった。
「美希!?」
私はびっくりして思わず声を出してしまった。
「遙日が晩御飯付き合ってくれないから佐々木さん誘ったの。」
ここで女の勘が働く。
え……もしかして?
美希は佐々木さんのこと……好き?とか。
美希は私の目が泳いでいるのがわかったのか人差し指を自分の口元に持っていく。
秘密、てことか。
そんな彼女を見て私の体温が上がる気がした。
「美希ちゃんだけ?アイツに会わなかった?」
佐々木さんはそう言うと、
「下の階で会いましたよ。迷子になってたから一緒に来ました。院瀬見くんも入って?」
……え?
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