18
「なんであんな人がエースなんですか?」
水が終わったばかりの洗濯物を、思いっきり空中に叩きつけてシワを伸ばす。
パンッと小気味のいい音が響いた。
そりゃあ、隣に澪先輩がいたら、元々大したことない顔面がさらにブスに見えるでしょうけども!
先ほどの仕返しと言わんばかりの自分の不機嫌な声に、隣にいるのが澪先輩だということを忘れていた。
そうだ、ふたり付き合ってるんだった。
彼氏をこんなふうに言われたら、いくらいつも優しい澪先輩だって、嫌な気持ちになるに決まってる。
「……ごめんなさい」
「えー?何で謝るの?」
いつも通りに笑いながら、やわらかく返す澪先輩。
本当に大人だなと、自分が恥ずかしくなる。
私だったら、自分の彼のことを悪く、しかもそれを後輩に言われたら絶対機嫌が悪くなる自信がある。
……いたことないけどさ、彼氏とか。
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