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「ねぇ、あなたたち、もしかして入部希望とか?」


「え?わあ!?」



もう少ししたら帰ろうかななんて考えていた時。


フェンスを挟んですぐそこに、澪さんがいた。


び、びっくりした……。


終わったんだ、顧問の先生の話。



「あ、はい、俺は中学でもサッカー部だったんで」


「そうなんだ。良かったら、練習参加してみない?」


「え、でも邪魔になるんじゃ……」


「そんなことないよ、大歓迎! すでに、他の一年生にも参加してもらってるんだよ。名前は?」


「杉知宏です」


「知宏くんね。私、二年の渡瀬澪(わたせ みお)」



知宏が澪さんと話し始める。


澪さん……じゃなくて、二年生だから澪先輩か。


一年違うだけでこんなに大人っぽくなれるものかな。


……いや、私じゃ来年になってもきっと無理。


自分の、セミロングの髪の毛をつまんでみる。


髪を伸ばしたからって、近づけるものでもないだろうけど。

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