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「中学の時も、結構こういう感じだったけど」


「そうなの?」


「お前、俺の部活見に来たこと一回もなかったもんな」


「うん、サッカー興味なかったから」



男子しかいないと分かっていて、わざわざそこに飛び込んでいくなんて自殺行為でしかない。


「あっそ」と、人知れず肩を落としてため息をつく知宏の声は、女子の黄色い歓声にかき消された。



「きゃーっ!浅野くんすごーい!」


「さすがー!かっこいいー!」



その声に反射的に視線を向けると、グラウンドではひとりの男子がドリブルをしながら、次々と敵チームのメンバーをスルスルと追い抜いていくところだった。



それは、サッカーをよく知らない私ですら、凄さが分かるくらいで……。

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