第35話

カゲロウは後をバイクで追跡。着いた場所は一軒家。


(着いたよ。なんもねー。カラスちゃん、回り探っておいてね。}


とは言ったものの携帯の電波もかなり弱い。

何か起こるにはうってつけの場所だった。


カラスに頼みながらも自分でも確認するため一定の距離を保ったまま家の回りを一週した。

案の定、至るところに監視カメラが設置されている。

山の中だけあって道と言う道もない。


(怪しくなってきた。)


一週している間にトンビの報告を聞いていたがボスが何かに気づいた。

行方不明者の全員が健康優良児。

普通素行の悪い奴を罰するなら話しはわかる。あえて健康優良児だけを選りすぐっているのは意味が分から……


{おい、トンビ。まさかと思うが…いや待て待て、相手は弁護士だぞ。}


{さすが。カゲも気づいた?でもまだ証拠はないよ。}


{ボス。もしそうならアゲハはかなりヤバいんじゃ…。}


しばらくの沈黙の後、カトリは低い声で伝えた。


{カゲロウ。いつでもスタンバっとけ。いいな。}


珍しくボスが怒ってるのが分かる。だが慎重に動かなければそう思いバイクに戻り葉っぱでかくした。


その時車が1台近づくのを確認しすぐさま木の陰に隠れた。


車から降りてきたのは警察を名乗った黒川と石井だった。


二人が着いたことを伝えようとしたときに有る人物が割り込んできた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る