第20話
カトリは警視庁に来ていた。
エレベーターで上がり降り立った階の一番置くの部屋に入って待つ。
暫くして男性が入ってきた。
「待たせたね。」
「いえ、」
「それで今の状況は?」
「潜入しました。それと、おそらく被害者であろう人数が判明しました。28人です。」
「サイコパスか。全て拾い上げてくれ。生死問わず。」
「承知」
そうカトリが答えると一息着いた男が背もたれに寄りかかった状態で本題に入った。
「アゲハはどうしてる。」
カトリは淡々と答えるが少し笑みをこぼす。
「上手くやってます。今も潜入してますし。まだ、力は全部は出ていませんが…。」
「そうか。注意してくれ。未知数だ。チームにも悪影響がないように。」
カトリは立ち上がり深々と頭を下げ、部屋を後にした。
駐車場で車に乗ろうとした時携帯が鳴った。
見覚えのある番号。
「もしもし」
{あの…、カトリさんのお電話ですか?}
「そうですが、どちら様ですか?」
{私…石津実和です}
「あぁ。どうも。どうかされましたか?」
{すいません。あの…渡したいものがあって…一度あっていただけませんか?}
「渡したいもの?」
{はい、彼に関するものです。}
「分かりました、今からそちらに向かいます。どこにしますか?」
場所を聞き、車に乗り込むカトリの顔は険しい表情だった。
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