第3話
目が覚めたとき見知らぬ部屋にいた。
しばらくボーッとしていると扉が開き看護士が入ってきた。手慣れた手付きで点滴とモニターの確認をして書き込んでいる。
目が合った。
看護士は一瞬止まりペンを落とした。
そして僕の頭先に有るナースコールを押し慌てて伝える。
その後はよく分からないけどバタバタと沢山の人が出入りをしていた。
後から聞いた話、僕は雷に打たれたらしい。
奇跡的に一命は取り留めたものの2年間意識不明のまま。しかも、身内という身内も見つからず。寝たきりだったらしい。
しばらくしてからスーツを着た男の人が訪ねてきた。
刑事だった。
追いかけてすまなかった、と謝られた。
それと母を殺した犯人も捕まっておらず捜査中だそうだ。
顔を見たかと聞かれ首を横に降ったが目が会ったこと思いだし頭が割れるように痛みが走り震えが止まらなくなった。
大騒ぎの中、僕は意識を失った。
半年後、退院した僕は施設へと預けられた。
目覚めて以来、なぜか話せなくなってしまった僕は、友達も出来ること無く毎日が過ぎていった。
高校に通い始めたある時、初めて友達が出来た。話せない僕をクールでカッコいいと言ってくれた。それから一緒に過ごす日が増えた。
ある時帰りの時間になっても来ないことに不安を覚え学校内を探していた。友達は数人の不良達に殴られていた。頭に血が登り気づいたときには不良達を全員殴り倒していた。
先生に見つかり施設に報告された。
案の定、施設の男にも叱られた。
不良になったのか、いつから喧嘩するようになったのかと。
言い訳を言いたくても話せない歯痒さから苛立ちを隠せずその場を立ち去ろうとしたが
施設の男は気に入らなかったのか僕の腕を掴んだ。
突然頭の中に映像が流れ込んできた。
割れそうなくらい頭が痛い。
施設の女の子にワイセツな行為をしている映像だった。
思わず手を振り払い逃げた。
後日、僕の証言と被害者の女の子の証言で男は逮捕された。
女の子から感謝されたが僕は頭の中に流れた映像が気になって耳に入ってこなかった。
その後も色々な現象があり卒業と同時に
姿を消した
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