第260話

「……今、撮った?」



怪訝な顔をして聞く。



「あぁ、可愛く撮れてる」



「消して!」



私が怒っても効くはずがない。



「消すわけねぇだろ?お前の可愛い姿俺のスマホに納めとくんだから」



「私は嫌だ!」



スマホを取り上げるために叶斗の元へ向かい、足りない身長で手を伸ばす。



「これしか撮らねぇから、な?」



「…1枚、だけだよ」



「1枚しか撮んねぇよ」



「……わかった」



1枚だけなら許そう。



渋々了承した。



「お風呂一緒入って」



「すぐ準備する」

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