第240話

少し体調も戻り、精神的にも安定してきた。



お昼には起きれるようにもなり、夜は10時前に寝る生活。



叶斗は相変わらず朝起きても夜寝る前にも姿が見えず、私は、殺した壮と過ごしていた感情と似ていると思った。



朱羽も私に話しかけてくることはなく、ベルが鳴らされ食事が外のテーブルに運ばれたのがわかる。



それを聞いてから、ドアを開け、自分で食事を部屋まで運ぶ。



外の世界から遮断されているが、情報は入ってくる。



手に持っているリモコンをカチカチ、と押して画面を眺める。



「皆さん、あと1ヶ月ほどでクリスマスになります!何かご予定はありますか?」



テレビからの声で、もうすぐクリスマスか…そういえば叶斗の誕生日また祝えないかも、と思った。



今日何日だっけ?



日付も曜日感覚も分からない。



私に祝われて嬉しかな?



「……ご飯、美味しい」



温かいご飯が、とても美味しかった。

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