第192話

千花side




「千花さん、さっき叶斗さんから電話があって今日帰ってくるそうっス」



「本当!?何時頃?」



やっと叶斗が帰ってくる。



糸が切れてから約1週間。



8月ももう終わろうとしている。



食事はご飯が食べれるようになった。



ケーキだけの生活が終わり、ほんの少し元に戻った。



純夜が何言ったのかわからないけど、結紀と龍は帰ったみたいだった。



私としても、今回は1ヶ月くらい居てもらうのにただ見張りとか暇だろうから帰ってくれて良かった。



「夜10時くらいかと…。起こすので寝てて大丈夫っすよ」



「今日は起きてたいな、叶斗の顔みたいの」



「いいっすけど、体調考えて下さいね」



「うん、私は大丈夫」



昼頃に目を覚まして、そのまま夜まで起きてるのは無理があるのはわかってる。



今日までそんな長時間起きていたことは無い。



「千花」



名前を呼ばれ純夜へ目を移す。



「ん?」



「いや、無理しないでね」



「うん、大丈夫だよ」



何か言いたそうな顔をされたが、私は何も聞かなかった。



聞いたところで今の私に『聞こえること』はない。

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